2014年1月14日火曜日

ガレリア座の初稽古

ガレリア座の次回演目、カールマン作曲喜歌劇「シカゴ大公令嬢」の音楽稽古は昨年9月から始まっていました。年末までの私は全体構成の考案と台本の執筆にあたっていましたので、年明けからが私の出番という感じです。いつの公演でもそうですが演出卓に座る最初の稽古は緊張します。さて、この作品をどうやって世に送り出そうか。まっさら無垢の作品に触ることの恐れでしょうか。始まってしまえば何のことはなく、スルリといつものペースになってしまうのですけれどね。今回の作品はアメリカ音楽―ジャズやチャールストンなどの要素が多く入り、一見派手でミュージカルみたいな面白さがあります。ですが作品の背景となる第二次大戦前夜の時代を思うと、単純なお祭り騒ぎでこの作品を片付ける気が私には毛頭ないのです。とはいえ、オペレッタは娯楽作品でもあります。はやりのペーター・コンヴィチュニーのような手法で何かを白日のもとに晒すというのも洒落ませんね。でも何かのメッセージは届けたい。ヨハン・シュトラウスが「こうもり」に隠したヨーロッパの勢力地図への皮肉。レハールが「微笑みの国」という悲劇のテーマに掲げた東西文化の交錯。カールマンが「チャールダーシュの女王」に忍ばせた身分社会の崩壊。楽しさや笑いといった仕立ての良いコートの裏にそっと隠された大人だけが理解できる苦い味。それが私の好きなオペレッタです。と、自分で勝手にハードルを上げてしまいました。私の稽古も始まりました。

演出初日にいきなりプロローグ完成

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